生存者バイアスと聞くと少し難しい言葉のように感じるかもしれませんが、実はみなさんも身近に経験している事象を指す言葉です。

オンラインカジノも、この生存者バイアスが密接に関係しており、知らずにのめり込んでしまうと大きな損失や自己破産など取り返しのつかない事態になることもあり得ます。

この記事では、オンラインギャンブルにおける生存者バイアスをわかりやすく紹介し、適切な対策や対応についても解説していきます。

生存者バイアスとは?

Survivor Bias

生存者バイアスとは、認識や思考の偏りによって失敗した事例に目を向けず、成功体験のみを判断対象にしてしまうという意味の認知心理学における言葉です。

例えば、飛行機事故により多くの人が亡くなっても、生存者の話のみを聞くことで、傍聴者は事故は大したことがなかったと思い込んでしまいます。

また、死者の話は聞くことができないのも、この事象の原因です。

生存者バイアスに関しては、日本のオンラインカジノでも同じことが言えます。

一般的にオンラインカジノの還元率は97%で、100%を下回っているのでプレイヤーは負ける可能性の方が大きく、勝てる人は一部です。

しかし、多くの人々は成功したプレイヤーや大勝利の報告だけを聞いて自分も勝てると勘違いしてしまいます。

ここで既に生存者バイアスが働いています。

例え、経験や実力、実績があったとしてもギャンブルで勝てるかどうかは運やタイミングも関係します。

また、これに近いのがビギナーズラックです。初めに勝ってしまうことで、自分には運がある、また勝てると勘違いしてしまい、のめり込んでしまうのも類似の事象です。

バイアスをオンラインカジノプレイヤーの成功・敗北経験で知る

このセクションでは、目にする機会の多いオンラインカジノ成功者の体験と普段は耳にする機会の少ない敗北体験の両面からバイアスについて見ていきましょう。

オンラインカジノ成功体験

あるプレイヤーは20代後半で派遣社員として働いていましたが、コロナウイルスの影響で派遣切りにあってしまい、就職活動も上手くいきませんでした。

収入がなく、貯金だけが減っていく生活の中でたまたまネット広告を通じてオンラインカジノと出会いました。

そこで見た「一獲千金」という文字に惹かれ、10万円を握りしめライトニングルーレットに挑戦、ルールもイマイチ分かっていなかったので10個の数字に1万円ずつ賭けました。

すると、マルチプレイヤー付のウィニングナンバーが当選し、200倍の配当、200万円を手にすることになりました。

その後、その200万円を資金にスロットゲームにもチャレンジし、最終的には1500万円が手元に残りました。

オンラインカジノ失敗経験

ここまでは、ネット上でもよく目にする典型的な勝利、成功体験ですが、重要なのはここで紹介するオンラインカジノの失敗談です。

決してみんながみんな勝っているわけではないので、失敗したプレイヤーの話にも耳を傾けてみましょう。

ビギナーズラックからの転落

IT企業に勤めていた独り身のプレイヤーは給料もある程度あったためお金には困っていませんでしたが、何となく始めたバカラゲームでビギナーズラックを経験し、勝てると錯覚してしまいました。

そこでもっと高額なベットを行えば、効率的に高配当を狙えるのではないかと考えた結果、賞金だけでなく自分の資金も失うことになります。

それに焦り、損失を取り返したいと、さらに賭けを行ったことで大きなマイナスが被りました。簡単に大金を稼げる場所と誤解してしまうのが落とし穴でもあります。

借金返済をオンラインカジノに頼る

消費者金融へ借金を返すためにオンラインカジノを利用し、さらにマイナスを増やしてしまった事例もあります。

一度負けてしまうと、少なくとも負けた分は取り返したいという気持ちが作用し、なかなか辞めることができません。

そうして気づけば、最初に負けた金額+大きな損失が発生することになります。

大損失で自己破産に追い込まれる

オンラインカジノにはハイローラーと呼ばれる存在がいます。

これは、高額なベットを行うプレイヤーのことで、もちろん勝てば一獲千金が狙えますが、リスクも大きくなります。

負けてしまえば損失が膨らむスピードも早く、1日で1000万円以上の負けとなり、自己破産せざるを得なくなりました。

特に勝負のスピードが速いバカラゲームでは、すぐに資金が底をつき、バカラ破産に追い込まれるプレイヤーも少なくありません。

’💛もちろん勝てる可能性もありますが、このように失敗経験に目を向けると莫大な負けを経験している人も少なくないことが分かります。.’

オンラインカジノにおけるバイアスとリスク

ギャンブルにおけるリスクは、1つの判断によって大きな影響が生じます。情報やデータを適切に評価せず、思い込みやバイアスが作用すると誤った判断をしてしまいます。

例えば、特定のサイトや情報源からの偏りのある情報のみで、客観性を欠いた判断をしてしまうこともその原因の1つです。

過去の結果のみで判断する

ギャンブルでは過去の勝敗や傾向を基にした判断がされることがありますが、これもバイアスの一つです。

過去の結果だけを根拠にすることで、本来の確率や実際のリスクを見落とす可能性があります。

客観性を持ってリスクを最小化

リスクを理解し、最小化するためには、情報収集や客観的なデータ分析を行い、複数の情報源を参考にすることが大切です。

また、感情に左右されず冷静な判断を心掛けることも重要です。

自己の思い込みに気づき、客観性を保つことで、オンラインカジノの依存症などギャンブルにおけるリスクを把握し、賢明な判断をすることが必須です。

生存者バイアスに惑わされずオンラインカジノを利用する方法

生存者バイアスに影響されず、自分に合ったスタイルで適度にオンラインカジノを利用する方法もあります。

大きな損失を背負わないように以下のいくつかの手法を活用して遊んでみましょう。

事前に予算を決めておく

プレイする前に自分が使える予算を決めておくことは非常に重要です。

勝った場合の最高額や負けた場合の損失額を決めておいて、それに達したらきちんと辞めることができれば予想外の損失になることもありません。

事前に決めておき、最後は自分の意思できちんと切り上げる意思の強さが必要です。

時間を決めて利用する

時間を決めておくことも資金と同様に重要です。

これは30分や1時間といった決め方でも、ゲーム数やスピン回数を決めておくのも有効です。

一度決定したら、勝っても負けてもその数や時間に沿ってしっかり辞める勇気を持ちましょう。

勝つことを目的にしない

バイアスが伴うオンラインカジノに限らず、ギャンブルは勝とうとすればするほど、冷静さを失ってしまいがちです。

もちろん、勝てれば文句はありませんが、負けることもあるのが賭け事なので、過度に勝てる期待をしないことも重要です。

楽しむ要素も大切に利用してみてください。

オンラインカジノを健全に楽しむための考え方

オンラインカジノを稼ぐものではなく、楽しむものとして利用するために役に立ついくつかの考え方があります。

低額ベットで遊んでみる

テーブルゲームやスロットゲームでは、低額からのベットを受け入れているテーブルもあります。

もちろん、高額な配当には期待できませんが、大きな損失が出ることも防げます。

ゲームを楽しむという要素では賭ける金額は少なくても十分で、自身の賭け行動を慎重に計画するほうが優先です。

結果を受け入れる

この記事の前半でも解説したようにオンラインカジノでは、勝つこともあれば負けることもあります。

しかし、この負けを受け入れることができないと、勝とうとする気持ちが強くなってしまいます。

結果を受け止めて、過度な期待をしないことが重要です。

休憩しながら遊ぶ

長時間遊んでしまうと考える能力も低下します。

適度に休憩を挟みながら冷静にプレイすることで、適切、正確に物事を捉えることができます。

オンラインカジノ以外にもある生存者バイアスの例

生存者バイアスはオンラインカジノだけに言えることではありません。

他にも世界の様々なイベントや広告にも影響を及ぼしており、研究者の間でも頭を悩ませる要素の1つです。ここではその例を紹介します。

成功者の例

成功したビジネスモデルや成功者からのアドバイスというのも生存者バイアスの典型例です。

結局、失敗した人は大衆の前ではなすことはないので、成功者の声や成功体験のみを耳にすることになり、それが正しいものだと思い込んでしまいます。

しかし、実際には、同じようなことをして失敗をした人が多くいるなんてことも稀ではありません。

また、成功者の中には学歴を持たない人もいて、学歴は成功に関係ないと思い込んでしまうひともいるかもしれませんが、成功者の94%は大卒以上という統計も出ています。

広告の例

オンラインカジノのコンテンツや広告も生存者バイアスを上手く活用したものの1つです。

例えば、ダイエットの広告でウエストマイナス~センチや体重マイナス~キロといったものを目にするかもしれませんが、失敗した人の結果は掲載されていません。

決して詐欺と言いたいわけでありませんが、見方によって物事は大きく変わることがあります。

戦争の例

戦争も同じように、意見や感想を聞けるのは生存者のみで、死者の声は聞きたくても聞けません。

これによって、戦場で死亡した人々の情報が欠如するので、影響を正確に評価できず、政策立案や歴史的な評価において歪んだ結果が生じる可能性があります。

まとめ|生存者バイアスとオンラインカジノは密接に関係している

生存者バイアスは、オンラインカジノにも影響を与える心理学用語です。

勝利者の報告や成功ストーリーが頻繁に目立ちますが、敗北者や負の経験についてはあまり取り上げられることがないので、勝つ確率が高いと誤解されます。

負の面の実態を見落とす傾向を招き、勝利を期待することで、多額の賭けに手を出すなど無計画なプレイに陥る可能性があります。

冷静な判断を行い、過度な賭けや依存を避け、予算を守って楽しみながらプレイすることで、健全なギャンブル体験を実現することができます。

よくある質問

バイアスとはどういう意味ですか?

偏り、偏見、先入観などを意味する言葉です。

ポーカーにも生存者バイアスは適用されますか?

ポーカーは実力も必要ですが、運も大切なため、初心者が勝ってしまうこともあります。
しかし、勝った人が目立つのでその人の意見を鵜呑みにしてしまうこともあり、これは生存者バイアスに当たります。

ギャンブルにおける生存者バイアスを回避する方法はありますか?

生存者バイアスを回避するには、情報収集や成功例に執着しすぎないことが必要です。

バイアスに偏らず、オンラインカジノを安全に使う方法はありますか?

サイトによって自己規制(予算や時間)を設定できるものがあるので、事前に設定しておくと効果的です。

生存者バイアスに騙されず、自分で真実を確認する方法はありますか?

オンラインカジノには無料ゲームもあるので、お金を賭ける前に一度利用してみると自分の目で確かめられるかもしれません。

EMIKO
私がこの記事を担当しました EMIKO | 日本のオンラインカジノ.com

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